The post 一眼レフで蛍をイイ感じに撮るコツ、まとめてみました。 appeared first on QOOGIVER blog.
]]>なんだかジメジメしてきました。こういう時は家で冷房をかけながらゆっくりとしたいですよねー。でもこんな時こそ、撮りたいものが沢山あったります。今日はホタルの一眼レフ撮影方法について書いてみたいと思います。具体的にはホタルの撮影場所や撮影方法、最後の仕上げ方法(合成方法)を順にご紹介します。ホタルをとったことがない初心者の方もよろしければ参考にしてください。
地元、三河ではホタルが見られる場所がいくつかあるみたいです。車でもそんなに時間がかからないのでお出かけされてみてはどうでしょうか?
住所:愛知県岡崎市鳥川町小デノ沢1
HP:鳥川ホタルの里 ほたる情報
廃校となった学校を「ホタルの学校」にして、ボランティアの方が手入れを行っている場所だそうです。蛍の飛翔数が毎日観察されていて、その数をホームページで把握できます。すごい!
住所:愛知県西尾市平原町滝口41
HP:平原ゲンジボタルの里 – 西尾市役所
遊歩道を歩いて行くと、茂みの中から飛ぶホタルを見ることができます。ここも地元の方が毎年手入れを行っている貴重な場所です。
蛍の撮影例を探して、どんな感じに撮りたいのかフムフムしておきます。私は下の記事を参考にしてみました。
ホタルの光がひとつの線になっていたり、ホタル自体を大きく撮ってみたり、ホタルの光を一つの点のように撮ってみたり…と色々な撮り方があるみたいです。今回はその中でも、よくある写真をゴールにしてみたいと思います。ホタルの光がひとつの線になってる写真を撮ってみましょう。
では実際に撮ってみましょう!といきたいところですが、まずは撮影の準備です。撮影に必要なのはこの2点です。
あと、あると便利なものは次の4つです。
また、レンズは暗い場所でも撮影しやすい、標準の単焦点レンズがオススメです。一例を上げるとこんなものがあります。
新しいブログの方で、単焦点レンズをまとめた記事も書いていますので、よろしければこちらも参考にしてください^^
おすすめのレンズ!ポートレート撮影で一眼レフ初心者が買っておきたい入門レンズはこれだ!
ホタルの撮影には長時間露光といって、20秒~30秒の間はじっとして撮影をすることになります。なので三脚は必ず必要ですね。あとはレリーズがあると便利です。レリーズは長時間露光の撮影時に手ぶれしてしまうのを防いでくれます。レリーズはケーブルタイプと安価なリモコンタイプがあります。
レリーズが無い場合はカメラに内蔵されているセルフタイマーを使いましょう。次にレインコート。梅雨の季節なのであった方がいいですね。さらにカメラ用のレインコートも用意しておくと安心です。
次に腕時計。これは長時間露光する時に、何秒で撮影するのか測るのに使います。携帯電話のディスプレイだと、周りの方に迷惑が掛かるのであった方がいいです。ホタルは人工の光を嫌いますし、他の撮影者に光が写りこみ、トラブルを引き起こす原因になります。最後に光を覆うものですが、これは撮影した写真を確認する時に使います。腕時計と同じように、カメラの液晶パネル光が周りの方の迷惑にならないようにするためのものです。夏ですが光を通さないアウターとかあるといいかもしれませんね。ただ着るとなると、もの凄く暑いんですけどね(笑)
それでは撮りに行ってみましょう。まずはカメラを三脚に取り付けます。ホタルの現れそうな場所を探してカメラを置いてみましょう!ホタルが現れるのは、真っ暗になる時間帯ですので、足元がまだ明るいうちに場所を決めておきます。ところでホタルは時期が経つにつれ多く群がる場所が移動するそうです。当日はどの辺りが一番多く現れそうなのか、予め現地の人に聞いてみましょう。
ホタルが現れる暗い時間になる前に、まずはピント合わせを行っておきましょう。真っ暗になるとファインダーから覗いても、どこにピントが合っているのか分からなくなるほど暗くなりますので注意が必要です。もし暗くなってしまったら、ライブビューでピント合わせをします。ライブビューでは暗いところでも画面拡大表示することでピントがわかりやすく、狙った位置に合わせることができます。
次に撮影の設定をしておきます。撮影にはマニュアルモード(Mモード)で撮りましょう。なぜマニュアルで撮るかというと、カメラは暗いものを実際より明るく撮ろうとしてしまう癖があるからなんです。これを自動露出といいます。ホタルの撮影場所は極端に暗いので、自動露出の影響を受けてしまい、カメラは実際よりも明るく撮ろうとしまいます。でもマニュアルモードでは自動露出の影響を受けることなく撮影することができます。そこでマニュアル撮影を使うわけなんです。詳しいことは自動露出についてまとめられたサイトが参考になりますので読んでみてください。ほど良い感じに撮るには「SS(シャッタースピード)」、「F値(絞り)」、「ISO(感度)」の理解が必要なのですが、分からない場合はまず下の図を見ながら撮影をしてみましょう。簡単に言うと今回やることは「F値(絞り)」、「ISO(感度)」を調整するだけです。
マニュアルモードで操作するのは、おおまかに言うと「F値(絞り)」、「SS(シャッタースピード)」、「ISO(感度)」の3つです。ホタルの撮影ではシャッタースピードは常に同じ値でOKなので、残るはF値(絞り)とISO(感度)を操作するだけで済みます。はじめにシャッタースピードは20~30秒に設定しておきます。ここで一度撮影をしてみてください。撮影した結果をみて、もし暗すぎる場合はF値(絞り)を小さい値にするか、ISO(感度)を高い値に設定してみてください。明るすぎる場合はこの逆の値に変更します。
思ったように撮れましたでしょうか?ホタルを撮るには、20~30秒は必ずかかるので、普段の写真よりも気長に撮る必要がありますよね。私が撮った写真はこんな感じになりました。全部で8枚です。でもホタルの飛ぶ数にもよりますが、ちょっともの足りない気もします。
実は巷で見かける蛍の写真は、少なくとも300秒(=5分)くらいはシャッターを開けています。20~30秒じゃあホタルが多く写りこまないんですね。じゃあ最初から5分間シャッターを開ければいいじゃないかと思うかもしれませんが、シャッターを開けている間に、車のヘッドライトや、観光客の携帯電話の強い光が入りこんでしまうリスクもあるんです。一度でも強い光が入り込んだら撮影が台無しってこともあります。それは悲しいですよね。そこでよく行われているのがソフトによる「合成」です。
つまり、20~30秒で撮ったホタルの写真を幾つか用意して1枚の写真として合成するわけですね。もし失敗した写真が数枚あっても、合成写真の素材に使わなければ影響がありません。なので合成した方が1度のシャッターで撮影するよりも、撮影に充てた時間を無駄にするリスクがなくなります。ところで、「合成」って聞くとなにやら難しそうな印象をもたれるかもしれません。でも流れを知ると意外と簡単ですので、ぜひやってみてくださいね。流れは下記のような感じです。
やる作業はこれだけでOKです。合成に使う専用ソフトはPhotoshopやGIMPなどが有名ですが、今回は誰でも使える無料アプリ「pixlr editor for Chrome」で合成したいと思います。
まずは専用ソフトを用意しましょう。はじめにGoogle Chromeをインストールします。Google ChromeはGoogleが作ったインターネットを見るためのアプリです。Googleアカウントが必要ですので無ければば新たに取得しておきましょう。次にGoogle Chromeを起動し、「Store」を選んでください。Google Chromeの中で使えるアプリを追加します。
Chromeウェブストアの画面になりますので、「pixlr editor」で検索しましょう。検索結果の中から1件目にpixlr editorが現れますので、追加をしてください。その後、pixlr editorを起動します。
この段階まで来たら「pixlr editor」というアプリで画像編集ができる準備が整いました。pixlr editorを起動したらメニュー「ファイル > 画像を開く」を選び、合成する画像をすべて選んでください。開くと下記のような感じになります。今回は蛍のイメージ画像を3枚用意して、それを合成してみたいと思います。
ホタルのイメージ画像素材は下記からご覧下さい。1枚1枚が区別しやすいように着色しています。
次にすべての画像を1枚目に移動させます。2枚目の画像を選択し、メニュー「編集 > 全て選択」、メニュー「編集 > コピー」をします。その後1枚目の画像を選択し、メニュー「編集 > 貼り付け」をしましょう。3枚目も同様の操作をしてください。
上図のように3つのレイヤー(画像の束)が出来上がりました。これは3枚の画像が一つの編集ウインドウにまとまった状態です。あとはレイヤーを合成していきます。レイヤーのウインドウ左下にある「Toggle layer settings」を開きましょう。「不透明度」と「モード」が現れますので「モード」をLightenにします。
「モード」をLightenにすると、明るい部分(=ホタルの光)が強く合成されますので、ホタルが多く飛んでいるような写真に仕上がっていきます。最後に画像を保存しましょう。メニュー「ファイル > 保存」をしてください。以上の流れで合成された写真が出来上がります。今回はイメージ画像で合成方法を説明しましたが、実際には「撮れましたか?」にある複数の写真を合成して、冒頭のような写真に仕上げることになります。
いかがだったでしょうか?今回はホタルの撮影場所から、撮影方法、画像の合成についてまとめてみました。今回ご紹介した撮影方法は花火撮影にも応用できます。これから花火シーズンがやってきますので、ぜひいろいろ活用されてみてください。
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]]>「脱初心者!!D7000を使いこなすコツ」第2回目は一眼レフで撮影した写真がブレてしまう…。そんな悩みを解決します。具体的にはブレの原因を理解してからブレを防ぐ方法をマスターします。ブレの原因を理解するとブレを無くすことも、敢えて利用することもできます。またD7100やD800、D600でもほぼ同じ操作となりますので、他の機種ユーザーもよろしかったら参考にしてください。
何気なく撮影していると気付きにくいのですがブレには2種類あるのをご存知でしょうか?それは「手ブレ」、「被写体ブレ」と呼ばれいています。まずはブレてしまった撮影写真例をご覧ください。withPhotoの写真図説が分かりやすいです。withPhotoの写真2枚を比較すると、ブレの様子が違うことに気付きましたか?これが今回の重要なポイントです。それでは、手ブレと被写体ブレを簡単に説明していきましょう。
ブレの分類 | 説明 | ぶれた時の写真の特徴 |
---|---|---|
手ぶれ | カメラ撮影者自身の体の震え、手の震えによるブレの事です。 | 撮影写真全体がブレている。夜景では街灯などの強い光が軌跡を描いてしまう。 |
被写体ぶれ | 被写体の動きがシャッタースピードよりも速く、被写体がブレてしまう事です。 | 撮影写真の背景はしっかり撮れているが、肝心の被写体がブレている。 |
まず初めに理解しておかなければならないのは、手ブレと被写体ブレは、ブレの発生源が全く異なるという事です。つまりブレを防ぐには2つの対策が必要になるんです。具体的には撮影者が震えない事と被写体が震えない事が条件になるわけですね(笑)…というのは半分冗談ですが、ブレの対策方法はこの後で詳しく説明していきたいと思います。
前述した通り、ブレは2種類存在し、発生源はそれぞれ別に存在しています。従って、ブレを防ぐ方法は2つ講じなければなりません。具体的にはカメラの構え方やシャッタースピードを意識する事で防止できます。まずはブレに対する防止策を以下の表にまとめてみました。
ブレの分類 | ブレへの防止策 | 参考HP |
---|---|---|
手ぶれ |
|
正しい構え方(日経トレンディネット) |
被写体ぶれ | シャッタースピードを速くする(必要に応じてISO感度を上げる) | 当記事で後述 |
参考になりましたでしたでしょうか?ブレの対策方法は手ぶれ・被写体ぶれで大きく異なる事が分かったかと思います。手ブレの防止策には三脚や一脚が一番オススメです。そして三脚が無い、又は使用できない状況では、シャッタースピードを上げる→壁にカメラを置いて支える→脇を締める→ストラップを首に掛けて…の順に手ブレを防ぐ効果があります。それぞれ状況に応じて使い分けてみてください。
一眼レフには様々なレンズが存在しますが、手ぶれしやすいレンズがあるのをご存知でしょうか?それはF値が大きく、望遠なレンズです。一般に、手持ち撮影でブレる可能性が少ないシャッタースピードの限界値は1/レンズ焦点距離[秒]と言われています。例えば、焦点距離300mmの望遠レンズの場合で1/300秒、50mmの標準レンズで1/50秒、10mmの超広角レンズで1/10秒が手持ち撮影のシャッタースピード限界値となります。以上のことからも分かるとおり、望遠レンズは超広角レンズの30倍速いシャッタースピードが確保できなければ、手ぶれが発生する確率が高くなります。
逆に、手ブレしにくいレンズも存在します。それは、F値が小さく広角で、手ぶれ補正機能を搭載しているレンズです。手ぶれが気になる場合は単焦点の広角レンズや、ズームレンズのワイド端(レンズの最も広角側)を積極的に使用してみてください。ニコンでは軽量・安価で性能も良く、お勧めなのが、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gです。35mm F/1.8Gはそこそこ広角でF値の小さい単焦点レンズです。
単焦点レンズの一例を上げるとこんなものがあります。
新しいブログの方で、単焦点レンズをまとめた記事も書いていますので、よろしければこちらも参考にしてください^^
おすすめのレンズ!ポートレート撮影で一眼レフ初心者が買っておきたい入門レンズはこれだ!
補足ですが、F値が小さいと手ぶれ対策に有利である理由は、F値が小さいほど、レンズの口径が大きく、カメラのイメージセンサーに届く光量が多いため、より速いシャッタースピードを稼ぐ事が容易だからです。これは少し余談ですが、F値が極端に小さいレンズは俗に「スピードレンズ」と呼ばれており、シャッタースピード高速化を謳った製品も存在します(F値、スピードレンズについてはwikipediaを参照)。以上のことから、ブレを防ぐにはレンズ選びも重要であると言えます。
前述した通り、被写体ブレとは被写体の動きがシャッタースピードよりも速く、被写体が流れてしまい、ブレてしまう現象です。被写体ブレを防ぐにはシャッタースピードを速くする必要があります。しかし、被写体の動きはそれぞれ違うため、ブレずに写し止めることのできる最低限必要なシャッタースピードが異なります。
そこで、被写体ブレを防ぐためには、被写体の動きよりも速いシャッタースピード値が幾つであるか覚えておく事が有効です。以下の表では、被写体ブレを起こしにくいシャッタースピード値をまとめてみました。おおよその目安になりますので、状況に応じてシャッタースピードの増減を行ってください。
被写体の例 | 被写体ブレを防ぐのに必要なシャッタースピードの目安[秒] |
---|---|
動きの少ない風景 | 30~1/2 |
歩いている人物、手を振る人物 | 1/100~1/200 |
羽ばたく鳥 | 1/1000~1/1500 |
水しぶき、水の流れ | 1/1500~1/2000 |
前述した通り、「被写体」と言っても撮影対象は様々です…人や乗り物、風景など、それぞれ動きの速さは異なります。前項目で主な被写体に対する最低限必要なシャッタースピード目安を示しましたが、実は、これら日常でよく撮る被写体は1/2000秒以上のシャッタースピードで撮影すれば、ほとんどブレる事がありません。では、いつでも1/2000秒以上に設定すればいいのでは?とお考えの方もみえるでしょう。ニコンD7000では最大1/8000秒という速さにも設定可能ですので、常に1/8000秒にしておけばブレを一切心配する必要もありません。
実際この考え方は正しいです。しかし、常に1/8000秒に設定するということは一つ悪い要素を抱えることになります。悪い要素とは何か?…それは画質低下との戦いです。
シャッタースピードは曇りの日や室内、暗所での撮影で遅くなる傾向にあります。理由は、カメラのイメージセンサーにできるだけ光を届ける必要がある為、シャッターを長時間空ける必要があるからです。現実には1/2000秒以上のシャッタースピードを得られる撮影場所はごく一部に限られています。おそらく晴天の外で撮影しない限りは1/2000秒以上のシャッタースピードを稼ぐために四苦八苦することでしょう。
シャッタースピードの低下を防ぐ対策として、デジタルカメラはイメージセンサーのISO(感度)を上げることで、速くする事が可能です。ただし、ISO(感度)を上げると、撮影画像にノイズが増えるというデメリットがあります。ISO(感度)を上げる機会多い場面では、例外なくノイズ発生量が増えて画質が低下してしまいます。一眼レフで写真を撮る方は画質に拘る事が多いと思います。しかし、暗い撮影場所では画質の低下に悩まされる例が少なくはありません。
つまり、画質低下(ノイズ量増)を抑えた写真を撮るためにはISO(感度)は求めるシャッタースピードに引き上げる最低値にする事が鉄則となります。
ちなみに、ISO(感度)と画質(ノイズ量)の関係性は、俗に「感度特性」と呼ばれています。感度特性について、図説も含めた詳しい記事があります。以下を参考にしてください。
マイコミジャーナル – 高感度撮影が面白い
また、D7000の感度特性は以下の記事が参考になります。ISO各値における撮影画像が掲載されています。
それでは、実際にシャッタースピード、ISO(感度)の操作方法をnikon D7000で説明しながら、被写体ブレ対策を行った撮影を説明していきたいと思います。尚、撮影モードダイヤルについて不明な方は前回の記事をご覧ください。
nikon D7000ではシャッタースピードを重視して撮影するのに向いているのが、Sモード(シャッタースピード優先モード)と言われています。しかし、今回はAモード(絞り優先モード)で撮影します。理由は、AモードはD7000の設定を一つ変更するだけで、Sモードの良い所取りができるからです。それでは具体的に後述していきます。まずは以下の設定に変更してみてください。
1.撮影モードダイヤルを「A」に切り替えます。レリーズモードダイヤルは「S」(単写)又は「CH」(連写)にします。
2.メインコマンドダイヤルでISO(感度)調整を可能にする。(D7000のMENU > カスタムメニュー > 撮影・記録・表示 > ISO感度表示と簡易設定 > 感度表示と簡易設定をする)
3.レンズはできるだけF値の明るい広角レンズを使用する。ニコンでオススメのレンズはAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gです。
4.尚、撮影時に操作するのはnikon D7000のメインコマンドダイヤルとサブコマンドダイヤルによるISO(感度)とF値の調整です。事前にISO(感度)とF値が増減できるか確認してください。
メインコマンドダイヤルの操作:ISO(感度)の調整
サブコマンドダイヤルの操作:F値(絞り)の調整
以上で準備完了です。それでは実際に撮影してみましょう。撮影練習には室内などの暗所な場所、被写体は動きのある物を選んでください。被写体には子供や、手を振る大人などがお勧めです。私は例として、夜の室内で子供を撮ってみたいと思います。使用レンズはAF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gです。
まず、はじめに被写体ブレしやすい撮影をあえて行ってみましょう。
1.メインコマンドダイヤルとサブコマンドダイヤルを左に回します。メインコマンドダイヤルはISOが100になるまで回してください。
2.構え方を意識してください。
3.撮影します。
いかがでしたでしょうか。被写体がブレてしまいましたか?ブレている場合はシャッタースピードが1/100~1/200秒よりも遅い値になっている可能性があります。上記の写真ではISO100,シャッタースピードが1/13秒と遅くなってしまいました。
それでは次に、シャッタースピードとISO(感度)を意識して撮影してみます。子供や手を振る人物が被写体ブレを起こしにくいシャッタースピードは1/100~1/200秒程度です。今回は1/100~1/200秒付近に設定して撮影してみましょう。
1.サブコマンドダイヤルを左に回し、F値が最小になるまで回してください。AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gをお使いの場合にはF1.8が最も最小のF値となります。
2.メインコマンドダイヤルを右に回してISO(感度)を上げます(シャッタースピードが速くなります)。シャッタースピードが1/100~200秒になるまで、メインコマンドダイヤルを右に回します。
3.焦点距離が200mm以上のレンズを使用されている場合には、1/焦点距離[秒]のシャッタースピードになるまで、メインコマンドダイヤルを右に回します。
4.構え方を意識してください。
5.撮影します。
被写体ブレが解消されました。上記の撮影はISO1250,シャッタースピードが1/160秒です。人物では1/100~1/200秒程度のシャッタースピードで撮影するとブレを防ぐ事がご理解頂けたと思います。Aモードの撮影では、シャッタースピードはISO(感度)の増減により調整できます。それでは次に、ISO(感度)を必要以上に上げて、画質低下する撮影をあえて行ってみましょう。
1.サブコマンドダイヤルを左に回し、F値が最小になるまで回してください。
2.メインコマンドダイヤルを右に回してISO(感度)シャッタースピードを調整します。今回は敢えてISO(感度)をH2.0に設定してみます。H2.0はD7000で設定できるISOの最大値ISO25600のことです。
3.焦点距離が200mm以上のレンズを使用されている場合には、1/焦点距離[秒]のシャッタースピードになるまで、メインコマンドダイヤルを右に回します。
4.構え方を意識してください。
5.撮影します。
上記の撮影はISO25600,シャッタースピードが1/2000秒です。先ほどの撮影と同じく、被写体ブレは解消されています。しかしノイズが増えてしまい、荒い画像となってしまいました。ISO(感度)を必要以上に上げると画質低下を招くことが、これでご理解頂けたと思います。
2回目(左がISO1250,1/160秒)の撮影と3回目(右がISO256000,1/2000秒)の画質比較をご覧下さい。
今回の撮影練習では、2回目に撮影した時の設定が、良質な画像を得るためにベストな設定であることがご理解いただけたと思います。
一眼レフ各社には手ブレ防止機能の備わったカメラボディ、またはレンズが存在します。手ブレ防止機能が備わっているレンズかどうかは製品名をみれば判別できます。ニコンでは「VR(Vibration Reduction)」、キャノンでは「IS(Image Stabilizer)」、シグマでは「OS(Optical Stabilizer)」、タムロンでは「VC(Vibration Compensation)」など、呼ばれ方はそれぞれ異なります。(尚、ソニー、ペンタックスなどはボディ内手ブレ補正機能を搭載しています)
ところで、手ぶれ補正機能はどれ程の能力があるのでしょうか?youtubeに手ブレ補正効果を動画で説明しているものが公開されています。以下の動画を見ると、手ブレ補正がOFFからONになった時点で、かなり補正されているのが分るかと思います。
タムロン18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD手ブレ補正機構レビュー(ギズモード)
ところで、最近の手ぶれ補正機能を備えたレンズ・ボディはシャッタースピード3~4段分の補正効果があると言われています。3-4段分とは、シャッタースピードの8~16倍分補正が効くという意味です。例えば、手ブレしない限界シャッタースピードが1/60(秒)である場合、手ぶれ補正機能を搭載している場合には1/8(秒)~1/4(秒)まで手ぶれしにくい撮影が可能になるわけです。(詳細は参考記事:Nikon|技術・研究開発|VR(手ブレ補正)システム 後半を参照)
試しに手ぶれ補正効果を考慮した限界シャッタースピードを計算してみましょう。以下は焦点距離60mmのレンズを使用した場合の計算例です。
手ぶれ補正効果 | 手ぶれしにくい限界シャッタースピード[秒] |
---|---|
0段分 (手ぶれ補正非搭載) |
1/60 |
1段分 | 1/30 |
2段分 | 1/15 |
3段分 | 1/8 |
4段分 | 1/4 |
いかがでしたでしょうか?手ぶれは、暗所や望遠レンズなどでは発生する確率が高まります。こういった場面では手ぶれ補正機能を有するレンズやボディが力を発揮してくれる事でしょう。
ブレる事は一概に悪いとは言えません。最後に、全く逆のことを言っていると思われるかもしれませんが、実はブレを利用する事で被写体の動きが伝わる写真になったり、現実とはまったく違う面白い作品に仕上がる事があります。重要なのは、伝えたい内容が伝わるかを意識することです。被写体を止める撮影に慣れてきたら、今度は流す撮影にも是非チャレンジしてみて下さい。私自身も挑戦してみたいと思います。
滝の撮影では、水の一滴一滴の動きを1/2000秒程で止めることが可能です。
しかし、1/2~1/3秒という遅いシャッタースピードでは、水の流れがブレる事により、水の流れを強調した作品に仕上げる事ができます。
また、夜景撮影では2~5秒という遅いシャッタースピードで、車のヘッドライトの軌跡を描かせることができます。
花火の撮影では上記と同程度の遅いシャッタースピードで撮影し、火花の軌跡を描くのが基本となります。
応用すると、携帯電話のディスプレイで線を描くこともできます。16と書こうとしたら…(笑)
今回は、シャッタースピードとISO(感度)を意識することにより、ブレを抑える方法を説明してきました。前述した通り、ブレの原因を理解することで、ブレを軽減することも、敢えて利用することも可能となります。こう言った多彩な撮影に、瞬時に対応できるのは一眼レフならではでしょう。当記事をご覧になられた方は、これを機に色んな動く被写体へ挑んでみてください。次回はF値を意識した撮影「絞り」について詳しく説明していきたいと思います。
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]]>The post 0-01「M,A,S,Pって何?」…撮影の3大設定(絞り・感度・シャッタースピード)を意識する appeared first on QOOGIVER blog.
]]>「脱初心者!!D7000を使いこなすコツ」第1回目は、第2回目以降で後述する一眼レフの魅力を引き出すポイントについての予備知識です。具体的には「絞り(F値)」・「感度(ISO)」・「シャッタースピード(SS)」を意識することの重要性について説明したいと思います。
まずは、これらを意識して撮影すると写真の出来栄えが確実に上がります。尚、当記事では、この3つの設定を何度も連呼することになるので、「3大設定」と総称することにします。「3大設定」とは当ブログで勝手に造った用語です。予めご了承ください。
冒頭の写真やテーマにありますが、カメラのボディによく見かける「M,A,S,P」とは一体何でしょうか…?この「M,A,S,P」を理解する前に、まずは「3大設定」を知っておく必要があります。
デジタルカメラのオート撮影では、撮影を行うために「3大設定」を自動で設定しています。ニコンに限らず一眼レフでは、前述した「3大設定」の操作を行い易いくするために、ボディにボタンやダイヤルが多く設けられています。一眼レフでは高価な上位機種になればなるほど、操作性を向上させるためにより多くのボタンが追加される傾向にあるようです。逆に安価な入門機種や一部のボタンが省略されたり、コンパクトデジカメではすべての設定が液晶のタッチパネルで行う事が多いのが現状です。
ところで、上位機種になればなるほどボタンも増え、設定の操作性を重要視する傾向にあるのは何故でしょうか??一見すると、ボディが軽ければ軽いほど、小さければ小さい程、カメラとしては都合が良いようにも思えます。操作性を重要視するのには、大きな理由があります。それは、適切な撮影設定は、シーンに応じてバラバラで一定の設定では撮影できないため、ある程度は自分で設定する必要があるからです。
撮影設定がバラバラであるという例を分かりやすい例で挙げてみたいと思います。
被写体の例 | 撮りたい雰囲気 | 必要とされる撮影設定 | 設定が不十分だと起こる失敗例 | 撮影写真の例(後述) |
---|---|---|---|---|
人物(ポートレート) | 人物を中心としたいので、背景を大きくぼかしたい | 絞りを開ける(F値を小さくする) | 背景が主張してしまい、人物が際立たなくなる | 写真A |
風景 | 全体をぼかさず、はっきりと写したい | 絞りを絞る(F値を大きくする) | 近くははっきりしているが、遠くはぼんやりしてしまう。 | 写真B |
羽ばたく鳥 | 鳥の羽ばたく瞬間を写したい | シャッタースピードを速くする | 羽の動きがぶれてしまう。鳥自体がぶれてしまう。 | 写真C |
夜景 | 街の明かりを奇麗に。人物もはっきり撮りたい | 感度(ISO)を上げる、又はシャッタースピードを遅くする | 全体的に暗くなり、被写体がはっきりしない。 | 写真D |
写真A.絞りを開けて背景をぼかしている。(下図は絞りをF1.8と小さく設定している)
写真B.絞りを絞って背景を奥まではっきりと写している。(下図は絞りをF8.0と大きく設定している)
写真C.シャッタースピードを速くして羽ばたく瞬間を捉えている。(下図はシャッタースピードを1/800秒と速くしている)
写真D.感度を上げて、夜景でも被写体である神輿や人物を明るくとらえている(感度をISO1250と高く設定している)
いかがでしょうか?上記の表を見ると、被写体に応じて撮影に必要な設定がバラバラであることが分かるかと思います。
前述の撮影例で絞り、感度、シャッタースピードを意識した撮影設定が色々あることはご理解頂けたと思います。それでは次に、絞り(F値)・感度(ISO)・シャッタースピード(SS)の役割について簡単に説明していきたいと思います。尚、各設定の詳細な解説は、ニコンのホームページが非常に参考になります。そちらも併せて参照してください。
撮影設定 | 役割(調整すると得られる効果) | ニコンの解説ページ |
---|---|---|
絞り(F値) | ピントの合う範囲を調整できる。絞りが小さいと、ごく一部にピントが合い、背景や手前が大きくぼける。逆に絞りが大きいと、全体にピントが合い、写真全体でシャープな写真が撮れる。 | 絞りについて |
感度(ISO) | 感度を上げると、シャッタースピードをより速くすることができる。速くすることにより、暗所等での撮影で、ぶれない写真を撮れるメリットがある。しかし感度を上げるとノイズが目立つデメリットもあるため、極力感度を抑えた設定が好ましい。 | 感度について |
シャッタースピード(SS) | 速くすると動きの速いものを撮影できる、逆に遅くすることで、光の軌跡などを撮影する事もできる。 | シャッタースピードについて |
上記の撮影設定については、今後の記事でより詳しく扱っていこうと思います。
nikonの一眼レフのボディー左上には撮影モードダイヤルと呼ばれるものがあります。撮影モードは主に「Auto」,「A」,「S」,「P」,「M」,「SCENE」モードがあります。この撮影モードでは、前述した3大設定の扱い方を自動(カメラ任せ)にしたり、マニュアルに切り換えて撮影する事ができます。撮影モードダイヤルは、前述した撮影シーンに応じて使い分けると良いでしょう。一眼レフを使い始めたばかりの時は「Auto」,「SCENE」モードがオススメなのですが、3大設定を意識した撮影では「A」,「S」,「P」,「M」モードのような半手動、全手動の撮影モードを使用することになります。
撮影モード | 説明 | 用途 |
---|---|---|
Auto | シャッタースピードと絞りを自動に任せる | 手軽に撮りたい場合に使いやすい。 |
A | 通称絞り優先モード。絞り(F値)をマニュアル設定できる。シャッタースピードは自動に任せる | ぼかしの量を調整したい撮影に向いている。 |
S | 通称シャッタースピード優先モード。シャッタースピードをマニュアル設定できる。絞り(F値)や撮影した写真の明るさは自動に任せる。 | 動きの速いものを撮影するのに向いている。 |
P | 通称プログラムオートモード。撮影する写真の明るさが適切になる範囲内で、シャッタースピードと絞り(F値)の組み合わを一括で選択できる。 | 手軽に撮影できる上、絞りやシャッタースピードを意識した撮影を素早く選択できる。 |
M | 通称マニュアルモード。シャッタースピードと絞り(F値)を別々に設定できる。 | 撮影対象の明るさに全く左右されない撮影設定であるため、夜景などの光と影が多い場面や、被写体の明るさが変化しない場面での撮影に向いている。しかし撮影する写真の明るさが適切になるとは限らない。ファインダー内の露出計を確認しながら、写真の明るさを想像して撮影する必要がある。 |
SCENE | 名前の通り、シーンモード。Autoと似ており、シャッタースピードと絞り(F値)を自動で設定する。Autoと違う点は、撮影したいシーンを選択することで、それぞれのシーンに向いた設定を勝手にカメラが設定してくれる。 | 撮りたいシーンに向いた撮影設定を勝手に選んでくれるので便利。手軽さや使いやすさではAutoの次にお勧めな設定。 |
いかがでしたでしょうか?「絞り(F値)」・「感度(ISO)」・「シャッタースピード(SS)」を理解すると、カメラの「Auto」,「A」,「S」,「P」,「M」,「SCENE」ダイヤルの役割をなんとなく知る事ができたと思います。日頃「Auto」モードで撮影されている方は、この機会に他のモードでの撮影も挑戦してみてください。きっと、一段クオリティアップした写真を撮影できるはずです。
次回は三大設定を意識した撮影をより詳しく説明していきたいと思います。
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]]>そこで、半年間で知った事を纏めるのも兼ねて、「これを知ったら上達した気がする!」というコツをお届けしようと思います。お届けする内容は特別なテクニックではありません、おそらく基本的な内容だと思います(汗)その点はご了承ください。
何故かしっくり来ない…。そういった問題を解消するポイントをお届けします。以下テーマ内にある「」の内容が当てはまる場合は、是非記事を参照しながら実践してみてください。
D7000ユーザーを中心とした一眼レフを持ち始めた方へ、少しでも参考になれば幸いです。間違った内容がございましたらご指摘もお待ちしております!
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